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反応の確認 助けを求める 気道の確保 呼吸の確認 人工呼吸の開始 胸骨圧迫(心臓マッサージ)の開始 胸骨圧迫と人工呼吸の組み合わせを実施 AEDの電源を入れ、電極パッドを貼る 心電図の解析をする 除細動(電気ショック)を行う 心肺蘇生法を再開 AEDの手順と心肺蘇生法の繰り返し 救急隊への引継ぎ |
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図は心臓が止まってから、または呼吸が止まってから、何分くらい経つと命が助からなくなるか、その平均的な割合を示している曲線です。 目の前で人が倒れたとき、救急車が来るまで手をこまねいていたら、時間が経つにつれて命を救うことができないことが図から分かると思います。 |
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肩を軽くたたきながら耳元で「大丈夫ですか」または「わかりますか」と呼びかけ、反応があるかないかを確認します。 【メモ】 呼びかけや刺激によって目を開けるか、目的のある仕草がなければ「反応なし」と判断します。 |
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反応がなければ周囲の人に、119番通報やAEDを持ってくるよう、救命処置の協力を求めます。 協力者がいない場合は次のようにします 【メモ】 ・成人(8才以上)の場合. 119番通報を行い、救命処置を実施する。 ・小児(1才以上〜8才未満)・乳児(1才未満)の場合 2分間の救命処置を行った後、119番通報を行い、再度救命処置を実施する。 |
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片手を額にあて、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先にあて、あごを引き上げながら頭を後ろにそらせて、気道を確保します。 1歳未満の乳児では過度な後屈に注意します。 【メモ】 急激にあごを上げすぎないようにします |
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気道を確保したまま、顔を傷病者の胸の方に向けて頬を口と鼻にできるだけ近づけ、呼吸音や吐く息、胸や腹部の動きを10秒以内で確認します。 【メモ】 反応がなくても普段どおりな呼吸があるときは、吐物等による窒息を防ぐため、回復体位にして様子を見ます。 |
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横向きにして下あごを前に出し、両ひじを曲げ、上側のひざを約90度曲げます。 |
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呼吸がなければ、次のように人工呼吸を開始します。このとき異物が見えた場合は、取り除いてから行います。 気道を確保したまま、指で鼻をつまみます。 大きく口をあけ傷病者の口を覆い、空気が漏れないようにして、息を1秒かけて吹き込みます。 胸の動きと呼気を確認し、さらに1回息を吹き込みます。 乳児(1歳未満)の場合 傷病者の口と鼻を同時に自分の口で覆う「口対口人工呼吸」で1秒かけて吹き込みます。もし、傷病者の口と鼻を同時に覆うことができない場合には、「口対口人工呼吸」で行ってください。 【メモ】 口対口人工呼吸に抵抗がある場合は、簡易型マスクなどの感染防護具を利用して下さい。それでも抵抗を感じたり傷や出血があってできない場合は、胸骨圧迫(心臓マッサージ)のみ行なってください。 |
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2回の人工呼吸終了後、あるいは省略することにしたら、ただちに胸骨圧迫を開始します。 |
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胸の真ん中(乳頭と乳頭を結ぶ想像上の真ん中)に、片方の手の付け根を置きます。 | ||
他方の手をその手の上に重ねます。(このとき両手の指を互いに組むことで、より力が集中します。) | ||
ひじをまっすぐに伸ばして手の付け根の部分に体重をかけ、重ねた両手で傷病者の胸が4〜5cm沈むほど強く圧迫します。 1分間に100回の速いテンポで30回連続して「強く、絶え間なく」圧迫します。 圧迫と圧迫の間は、胸がしっかり戻るまで十分に圧迫を解除します。 |
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小児及び乳児の胸骨圧迫は以下のとおりです。 |
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小児(1〜8才未満)の場合 | 乳児(1才未満)の場合 | |
小児への胸骨圧迫(心臓マッサージ) | 乳児への胸骨圧迫 (心臓マッサージ) |
乳児の胸骨圧迫部位 |
1分間に100回のテンポで30回実施します。 圧迫の強さ(深さ)は、胸の厚みの1/3を目安として、十分に沈み込む程度に、強く、絶え間なく圧迫します。 圧迫の方法としては、子どもの体格に合わせて、両手でも片手でもかまいません。 |
1分間に100回のテンポで30回実施します。 圧迫の方法は、2本指(中指・薬指)で押します。 圧迫の位置は、左右の乳頭を結ぶ線の少し足側です。 |
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胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせ(30:2のサイクル)を、救急隊に引継ぐまで続けます。 【メモ】 救助者が二人以上いる場合は、2分間程度を目安に交代して、絶え間なく続けることが大切です。 心肺蘇生法を中止する場合 ・心肺蘇生法を続けているうちに傷病者が声を出したり、普段どおりの息を始めた場合。 ・救急隊に心肺蘇生法を引継いだ場合。なお救急隊が到着してもあわてて中止せずに、救急隊の指示に従ってください。 |
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AEDのふたを開け、電源ボタンを押します。(ふたを開けると自動的に電源が入る機種もあります。) 【注意点】 電源を入れたら、その後は音声メッセージと本体に点滅するランプに従ってください。 傷病者の衣服を取り除き、胸部を露出します。 電極パッドを傷病者の胸部にしっかりと貼り付けます。 (電極パッドを貼り付ける位置は、電極パッドが入っていた袋に絵で示されています。) 電極パッドを貼り付けた後、ケーブルをAED本体の差込口に入れます。 (最初からケーブルが差し込まれている機種もあります。) |
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【注意点】 ・電極パッドの一方は右前胸部(右鎖骨の下で胸骨の右)、他方は左側胸部(脇の5〜8cm下)の位置に貼り付けます。 ・衣服を取り除くときや、電極パッドを貼り付けるときにも、できるだけ胸骨圧迫を継続します。 ・電極パッドは、肌との間にすき間をつくらないよう、しっかりと貼り付けます。 ・1才未満の乳児にはAEDは使用できません。 |
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【メモ】 ・傷病者の胸が汗や水で濡れている場合は、タオル等で拭き取ってから電極パッドを貼ります。 ・胸に貼り薬(ニトログリセリン等)が貼られている場合ははがして、薬剤を拭き取ってから電極パッドを貼ります。 ・心臓ペースメーカーや除細動器が体内に埋め込まれている(胸の皮膚が盛り上がっており、下に固いものが触れるのでわかります。)場合は、心臓ペースメーカーや除細動器の出っ張りから3cm程度離したところに電極パッドを貼ります ・胸毛が濃い場合は、電極パッドが体表に密着しないため、「きちんと貼るように。」などのエラーメッセージが流れます。この場合は、電極パッドを強く押しつけて密着させるか、電極パッドを素早くはがして貼り付ける部分の体毛を除去し、予備の新しい電極パッドを貼り直します。 ・金属製のアクセサリーなどの上から貼らないように注意します。 |
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電極パッドを貼り付けると、自動的に心電図の解析が始まります。 【注意点】 ・心臓のリズムの解析中(除細動を行う必要があるかどうかを調べています。)は、誰も傷病者に触れてはいけません。 ・AEDの音声メッセージに従ってください。 ・AEDは傷病者に除細動(電気ショック)が必要か否か解析します。 |
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AEDが除細動を行う必要があると判断すると、「電気ショックが必要です。」などの音声メッセージが流れ、除細動ボタンが点滅します。 「みんな、離れて!!」と注意を促し、誰も傷病者に触れていないことを確認してから、除細動ボタン(ショックボタン)を押します。 【メモ】 ・除細動(電気ショック)が行われると、傷病者の腕や全身の筋肉が一瞬けいれんしたようにビクッと動きます。 ・除細動を行った後に、いくつかの場合が想定されますが、いずれの場合にも、AEDの音声メッセージに従って行動します。 |
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電気ショックが完了すると、「ただちに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始してください」などの音声メッセージが流れますので、これに従って、胸骨圧迫を再開します。 胸骨圧迫30回、人工呼吸2回の組み合わせを続けます。 |
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心肺蘇生法を再開して2分(胸骨圧迫30回と人工呼吸2回の組み合わせを5サイクルほど)経ったら、AEDは自動的に心電図の解析を行います。音声メッセージに従ってから傷病者から手を離し、周りの人も傷病者から離れます。 以後は、心電図の解析→電気ショック→心肺蘇生法の再開の手順を、約2分間おきにくりかえします。 |
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【メモ】 AEDが無い場合でも、やむを得ない場合を除いて、胸骨圧迫と人工呼吸をできるだけ絶え間なく続けることが大切です。 |
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救急隊が到着したら、傷病者の倒れていた状況、実施した応急手当、AEDによる除細動を行った回数などを伝えます。 【メモ】 救急隊に引継ぐまではAEDの電源を切らず、電極パッドも貼ったままにしておきます。 |